その世界はまだ深緑に覆われた豊かな世界だった。

まだその世界には神々が息づいていて、

人々は日々を生きるために、

神を恐れ、敬い、共に寄り添って生きることを選んだ。

世界はそれで成り立っていた。

薄く危うい存在感、

悠久に遠しい距離感、

神と人々の境は計り知れない。

そして、

そんな世界の中で人知れず物語は動き出す。

或る者が望んだ罪、

それが物語りの始まりとなった。


 

 

 

 

 

 

 

 

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